先月のシマノの100周年、一般的にユーザーよりなスタンスだと「ここまでユーザーのみなさんに支えられて、記念すべき100周年を迎える事が出来ました。100周年を記念してシマノ写真集を抽選で2000名の方にプレゼントします」とか最低限これ位の流れになる気はするんですが、写真集1万で売ります、2000名集まらなかったら募集期間延期しますと天下のシマノがもはやクラファン状態。総額2000万円ですね。
カウントダウンでひっぱった上に内容がこれなので、殿様商売スタンスなtheシマノを感じる事が100周年でも出来て良かったです。110周年で記念品配ったり、スノボやゴルフみたいに釣具も撤退したらウケます(笑) 今日はエイプリルフールですしね。
釣り業界
釣り好きとして、釣りをしてるとやっぱし何となく業界の人と会う機会も多いワケですが、接してみて不思議だなと思った点やこの業界ってなんか特殊だなと思ったところを個人的にまとめてみました。なので今回特に画像とかないです。
新製品、納期は平気で遅れる
フツーの会社で納期遅れたら大変なことですが、この業界においては遅れるのがフツーです。
TVゲームでさえ発売日が設定されているのに、釣りの場合は○月頃って言われて、そのまま何事もなかったかのように遅れていきます。
HPの発売予定の日付もアナウンスなくこっそり修正されたりします。
最初は「んっ」て思ってましたが、もうすっかり慣れました。
予約の際にも予定してるけど未定ですっていう謎なワードが釣具屋さんから炸裂しますからね。スゲー緩いので納期に関しては楽な仕事なんだなと思います。まあ色々あるんですよ、きっと。
やけにコダワリが強いけど
自分の好きな事の延長から会社を起こすパターンも多く、コダワリが非常に強いなーと。近年増えたインディー系メーカーさんはこのパターンも多いのではないでしょうか。
会社として自社のコダワリを全面に出していくのは良いと思うんですが、極端な言い方をすると自分は正義、他人は悪位な感じのメーカーさんやテスターさんも。
何気に同業界内で仲悪い人多いんだろうなって印象です。
まあかく言う僕もパックロッドにこだわって使ってますけどね(笑)
唯一無二のなんちゃらかんちゃらとかアピールしている割にその形のルアー、別のメーカーにもありますねパターンも非常に多いです。
特許で守られていない物なら、スバラシイので素直にマネしました、取り入れましたって素直に言えばいいのに。邪魔するのはプライドなのか、オマージュという便利フレーズもあります。
ロッドの規格
各社ロッドの規格がまちまちでして、A社のMLとB社のLが同じ位の固さとか、MHって書いてあるのに実際触ったらこれHじゃね?とか、そんなケースも多い気がします。何も書いてないメーカーさんもありますしね。表記も数字パターンとアルファベットパターンと混在させてるメーカーもあります。
EC全盛の今、せっかく釣振興会やスポーツフィッシング振興会など中抜き組織もあるので基準として統一規格を作ってくれるとユーザーとしてはハズレにくく、ありがたいなと思うわけです。500g負荷時、このベントカーブに相当するロッドはレギュラーでLとか。
まあ、色々かなり難しいし目安位にしかならないのは、よく分かるんですけどね。
対外的な身だしなみ問題
例えば展示会でブース出して社長が立って説明する場合、スーツにせよ、Tシャツにジャケットにせよ、そろえたユニフォームにせよ、身だしなみは綺麗にして接客するのは一般的じゃないかと思います。
これが釣り業界においては、イベントのブースとかで社長が人前に立つ際にハーパンビーサンが許されます。髪の毛ボサボサ、口が臭い人がそのまま人前に立ってOKと、身だしなみに関しては異常に寛容です。最初はびっくりしました(笑)
僕自身、人前に立つ際はその辺結構気にするんですが釣り業界は多分例外です。究極トランクス一枚でも大丈夫だと思うのでどっかのメーカーさんやってくれないかなと密かに期待しています。パンイチ社長って面白そうだし(笑)
個人的にはブースに立っている人の身だしなみとか、すっかり気にならなくなりましたが、この状況を見て育った若い人が他業種に「これが僕のアイデンティティです」感覚で行ったら、100%怒られるだろうなと思います。
問題を起こしても気にせずプロで食える
色々問題を起こしても気にせずプロで食っていけるという、身内に甘い国会議員と同じようなパターン多いですね。
日本は謝罪に対して寛容な国ですが、いくらなんでもカムバックスピード早くないかい?的な人も多かった気がします。捨てる神あれば拾う神ありって言いますけど、拾う神のスピード感を顧客対応に反映したほうが良いんじゃないかな位。
拾い過ぎて若干キナ臭くなったメーカーもありますが、僕個人としては不正をした人のメーカー=不買とか頭から決めつけず、自分が使っていて使いやすければ引き続き買うタイプではあります。
ただ、一般的に考えるとこの辺に関してもかなり甘いんだろうなと思います。マックスコーヒー位(笑)
メーカーの商品アピールが謎
自社製品であっても自分が開発に関与していないと製品をディスる傾向が一部のメーカーでありますね。個人的には非常に不思議でして、たとえ自分は関与していなくても同じ所属の人が頑張って世に出した商品を良くわからんと言ってウ〇コ扱いするのはパフォーマンスでも意味不明です。
また、過剰なアピールも謎でしてアメリカの通販番組かと思えるメーカーも多いです。逆にスゲー嘘くさく聞こえちゃう位。全体的に情報の信ぴょう性にかけます。しかし、よくスプールヤスリを思いついたなーと今年は非常に感心しました。
メーカーは詳細なデータを数値で比較できるように出す事を嫌うので、どうしてもインパクト重視な実演販売員的アピールになるんでしょうね。
その辺のスキルも身に着くので、たとえ釣り業界を辞めたとしてもセカンドキャリアには困らなそうです。むしろそっちのが成功しちゃいそうな気もします。
プロが薦める物に現実と乖離があっても売れる
プロスタッフが釣りに行く環境と多くの一般人が釣りに行ける環境って差があると思っています。
琵琶湖で夜釣りばっかして、このルアーは60upを何本釣ってますってアピールしてるメーカーとか、夜釣りしに琵琶湖に行ける釣り人が日本にどれくらいいるのかなと思うワケです。結構狭いマーケットを狙っているなら別ですけど。
少なくとも休日の昼の激戦区の釣果とかにしてくれないと、現実に沿ってないような気もします。でもそうなると思ったほど魚も釣れなくて商品をアピールしにくくなりそうな気も・・・。
ただ、現実に沿ってなくても○○up釣れた実績に人は釣られてしまうので、ルアーは飛ぶように売れちゃいます。こちとら釣具屋行って見かけたら、ヤベ○○売ってるじゃんって事で買っちゃいますから(笑)
ボートでも一人でそこそこ大型をチャーターして、キャスティングゲームが出来る環境ならいざ知らず、一般的にはチャーターでも小型のプレジャーボートや乗合で釣りに行く人の方が多いと思うんです。そんな一般人に対してクソ長いロッドを勧められても、正直使いづらいし疲れるなと思うのは僕だけでしょうか。
あなたロッドの開発テストで一人でボート乗ってるでしょうけど、こっちは密なんです感覚(笑)
それでもそのロッドは売れちゃいます。プロスタッフの○○さんが勧めてたロッドだし使いやすくて感度も良いとかなるワケです。
こんな感じで個人的に思う不思議な点をまとめてみました。自分で書いてて思いましたが、まーまー特殊な業界というかユーザーの優しさに支えられている色んな意味で優しい業界なんだなと改めて実感しました。
とりあえず釣りが楽しめる環境に感謝して、メーカーに振り回されながら今後も楽しんでいきたいと思っています。